人喰いアスファルト
食人アスファルト、という用語を何かのSFで読んだことを唐突に思い出しました。
調べても出ないので、きっと別の用語なのでしょうが、要は落ち葉を食べる道路ですね。アスファルトは多孔性になっていて、そこに棲む遺伝子編集された微生物が水と光で活性化し(酵素活性か忘れましたが)道路の汚れなどに対する分解作用を促す、という。そのため落ち葉は長期間残らない。
半ば冗談で、人がそこで殺されても道路が死体を食らいつくすだろう、という心理描写があった気がします。だから食人アスファルトという俗称があると。まぁ分解する対象によりけりですね。複数種の酵素を有する微生物あるいはそれぞれのごみに対応した微生物各種が同じコロニーに棲んでいるか、ならできないこともなさそうですが。
んーでも仮に停車中のタイヤも分解されたらたまったもんじゃないですね。多種の配合剤が含有しているうえに架橋体だからゴムはなかなかに難しいとは思いますけども。
ともあれ、大変興味深い文面だったので、なんとなく記憶に残っていまして。それが開発されるといいなとも思いました。
道路のごみといえばプラスチックも挙げられますが、これを分解する微生物(PETase酵素を持つIdeonella sakaiensisとか)もいなくはないんですよね。その分解スピードを何倍にも上げる酵素を開発したりしている報告もあったりします。
イデオネラ・サカイエンシスについて
A bacterium that degrades and assimilates poly(ethylene terephthalate) | Science
二段階分解人工酵素の開発の論文とプレスリリース
Characterization and engineering of a two-enzyme system for plastics depolymerization | PNAS
Plastic-eating enzyme 'cocktail' heralds new hope for plastic waste | EurekAlert! Science News
まぁ対象はPETですが、それでも十分にすごいです。ポリアミドの分解酵素にかんする論文も数多くあるので、それもいずれゆっくり読みたいですね。
微生物の遺伝情報をデザインして一から設計酵素を作るか、既存の酵素をモディフィケーションするか。あるいは、酵素分解されるようなものを作るか。これからはそういった生物に合わせたマテリアルのデザインが求められてくるんじゃないかなと。
ともあれ、ごみ問題を解決するのは酵素なんだと僕は思います。
もっと深堀したことを書きたいなと思っても、それだけの頭がないのがつらみかなしみ堀ちえみですね。…いやぁ今日も寒いですね。
また明日から一週間、頑張りましょう。昨日書かなかったのは気分です。内容が浅くてもちゃんと続けなきゃね。
それでは。